無気力生活 (ノ ´ω`)ノ ~゜

脱力系エンジニア。てきとーに生きてます。

TokenSkyへ参加してきた話

ここ数日の暑さには辟易しますね(ヽ´ω`)暑さと湿気で夏バテ気味です。本当にこんな状態で東京オリンピック開催して大丈夫なのでしょうか?という心配をするこの頃です。
とか書いてたところ、記事清書中に西日本で記録的な大雨と来ましたか…

最近は気候の変動が大きく、大事になることが増えてきたように感じます。被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。

さて、2018/07/04と、2018/07/05で、TokenSkyというブロックチェーン関連のイベントが開催されました。

www.tokensky.net

2日通して参加し、興味あるセッションを聞いて回っていました。参加してみて感じた印象ですが、こんなところです。

  • エンジニアリング的な話はほぼなし。プロダクトの紹介や法規制的な話が多かった。
  • セッションは中国語が多め。一部翻訳がないセッションもあり、全く理解できぬ...(´・ω・`)つらみ
  • 参加者は、日本人より海外から来た人が多かった印象。平日だからね、しょうがないね。
  • プラットフォーム、プラットフォーム、プラットフォーム。どこもプラットフォームを構築している印象。暗号通貨関連はまだ黎明期だと感じた。
  • 「それブロックチェーンじゃなくても良くね?」プロダクトが多々見られた。投げ銭チャットアプリとか、イラストの途中経過を購入できるサービスとか。使ってみました感がぬぐえないものがチラホラと。



自分が参加してきたセッションの内容メモや、感じたことをサクッと書いていきたいと思います。(`・ω・´)ゞ

1日目セッション

暗号通貨専門コワーキングスペース「コインキャンプ」の紹介

www.coincamp.jp

暗号通貨のプロダクト開発用のコワーキングスペースを絶賛作っているそう。日本国内で暗号通貨を盛り上げていくことを目的として、イベントスペース大きめ。
50人入る箱を計画してており、ミートアップ等に使ってくださいとのこと。

暗号通貨のコワーキングを作った理由としては、働き方が「会社から個人へ」変わっていくと感じているからだそうです。
会社に出勤して時間だけ働いて帰る。これまでの時間に縛られる働き方から、個人が出した成果に基づく働き方に変わる。そのために必要な「場所」に対するニーズが高まりを考えた結果、コワーキングスペースを作るに至ったとのこと。

場所は六本木になるらしいので、近くを通りかかったら見てみたいと思ってます。(`・ω・´)

価値の移転で革命を起こす!CROSSプロジェクト

https://cross.technology/

物々交換にブロックチェーンを使って解決しようとするプロジェクト「究極の物々交換プラットフォーム」、「世界中のありとあらゆるものをデジタル資産にして、だれもが便利に利用できるサービスを提供する事」を目標としているようです。トークンはXCR。

結構な資金調達がされており、プロダクトもリリースされているので、実態のあるICOですね。すでに「伊良部島リゾート開発」なるものが動いており、実際にこの仕組みを使って物件をトークン化して販売する、実需が望めるプロジェクトになっています。

感想としてですが、安全で取引所付きのウォレットに惹かれています。ホワイトペーパーを見る限り、電子割符を用いた暗号鍵の分散や、位置情報の制限といったセキュリティが高い仕組みを採用しており、ハッキングリスクが抑えられている点とてもよさそう。後は、分散取引所もやるらしく、2年で世界5位の取引額にまで育てたい、という目標を持って進めているようです。

次世代デジタルコンテンツ保護流通プラットフォーム 「ASOBI COIN」

asobimo.io

デジタルコンテンツの二次流通を目指すプロジェクト。要は電子データのリセールですね。

電子データはコピーが容易なため購入したものをリセールすることはできなかったのですが、ブロックチェーン技術でのDRMを実現して問題を解決しようとしているようです。ゲームアイテム売買も視野にはいっているらしく、RMT議論がまた勃発しそうな雰囲気ありますが如何か。

現在はまだ取引できるプロダクトはなく、直近はアソビモがリリースしているゲームアプリで使用できるそうです。

ただ、日本でICOする場合、「暗号通貨交換業者」の登録が終わってないとできないんですよね。ただ登録に必要な条件が厳しく、なかなか審査が通らない。
なので、アソビコイン、定義上は暗号通貨ではない扱いにして(取引所に上場してない等)、前払式支払手段として運用しているそうです。前払式だと、流通額の供託義務がでてくるので大変そうですね。

ICOの法規制関連についてはここが詳しいです
http://topcourt-law.com/virtual_currency/ico_regulations_financing

イデアとしてはとても価値があると考えていて、今後需要も大いにあるプロジェクトだと思います。こちらも継続してウォッチ(`・ω・´)

アスリートとファンを繋ぐSNS「KIZUNA」

kizuna-athletes.jp

らしいです。アスリート支援はクラウドファンディング等が活用されていた印象ですが、個人ユーザーが簡単に支援できる仕組みはあんまりなかったので、ニーズは高いかと思います。

個人的には「それブロックチェーンじゃなくてよくね?」プロダクトの1つ。 ただ、講演聞いていて、「その手があったか」という気づきを得られたので、うまく動けばとても有望なプロダクトだと思っております。

ブロックチェーンが指し示すプラットフォームとテクノロジの未来

佐々木俊尚さんの講演。

モノを作って消費者に売る時代、からモノを用いたフロー(体験)を売る時代へ変わっていく旨のお話。
講演では例として自動車会社のビジネスについて語られてました。

これまでは自動車を作って売ることだけやっていればよかったが、例えばUberの自動運転のように、自動運転 × 高度な配車を組み合わせた「移動を売る」時代が生まれてきた。

その一例として、トヨタ自動車の「e-Palette」が紹介されました。 newsroom.toyota.co.jp

リンク先にあるコンセプト動画を見るとよく分かるかと思うんですが、この車、運転席がないんですよね。あくまでサービスを消費者の元に持ってくるコンセプト。
モノを売る企業の代名詞でもあったトヨタ。そのトヨタがモビリティサービスに本腰を入れる動きをしている。これこそハードからフローへ至る萌芽である、という話です。

さて、講演の中でフロー社会を実現するために不可欠なもの、として3つを挙げられました。

モビリティサービスであれば、IOTでのデータ収集は渋滞や道路状態などを計るために使われますし、そのデータを利用するためにAIでの自動化が必要。また、すべての端末が同じデータを公開・共有するためにブロックチェーンを利用する。

自分が感じた印象としては「インダストリー4.0」と同じような話ですかね。超スマート社会の実現を目指してる動きで、おそらくフロー社会とはこのことを言っていると思います

http://www5.cao.go.jp/keizai3/2016/0117nk/n16_2_1.html

暗号通貨規制状況の話

弁護士である増島雅和さんの講演。暗号通貨関連のスライドが多々公開されているので見たことある人も多いはず。

www.slideshare.net

この講演では、海外事業者が日本市場を目指している話が語られました。

まず前提として、これまで日本は暗号通貨関連の法規制を先んじて進め、ビジネスをリードしていく立場だった。ただ、あることを契機に急に締め付けが加速しビジネスし辛い市場になったとのこと。ええ、コインチェック事件です。

コインチェック事件が起こった後、厳しくなった規制で、暗号通貨事業者が整理されました。国内でサービス提供していた事業者は大方処分を食らっています。さらに、海外事業者の取締が厳しくなりました。有名な海外の取引所が日本人向けサービスを止め始めたことは記憶に新しい。

その結果何が起きるか。法規制が厳しくなって海外からサービスを提供できなくなる一方、暗号通貨市場における日本人の需要はかなり大きい。となると、「日本に会社を作り、正式な暗号通貨事業者登録を行った上で事業を行う」動きが発生していきます。

さて、そんな日本の法整備の状況ですが、これがまた動きが鈍い。

金融庁が管轄してはいますが、その金融庁の研究会では実際に提供者側の人間が入っておらず、金融庁自体が暗号通貨市場をしっかり理解できているとは言い難い状況のようです。 金融庁が絵を描けない状態で行政やっているため、暗号通貨関連法の制定がグダグダになっている現状があるとのことでした。 業界は自主規制機関を作り始めてはいますが、その自主規制機関も主導する立場ではないため、しばらく日本で関連法がしっかり整備されるのは時間がかかりそうですね。



増島さんは暗号通貨に詳しい弁護士であるため、スタートアップセクターの事業者から、「どうすれば規制の多い日本でビジネスができるのか」みたいな相談がよく上がっているそうです。

増島さん的には「何言ってるんだ」感があるらしく、例えば中国では暗号通貨全面的に禁止されており、日本より厳しく制限がかかっています。彼らは香港やアルメニアと行った暗号通貨関連の規制がゆるい地域まで越境することで、暗号通貨事業の主導権を握るまでに成長しました。

日本で暗号通貨事業がうまく進まないのは法規制だけが問題ではなく、事業を進めるために海外に出る覚悟をもって進めることが、今後日本で暗号通貨事業を引っ張っていくために必要なことである。そう話されていたことが、とても印象に残っています。

モバイルデバイスのストレージを活用してマイニングできる「Module」

https://modltoken.io/

暗号通貨マイニングと聞いて何をイメージしますか?

最近よく聞くのは、計算のための電力で国何個分の電力を使っている、みたいな話ですね。実際そういったイメージが多いかと思います。 いわゆるPoW(proof of work)というアルゴリズムを使ったマイニングですね。ビットコインを始め多くの暗号通貨で使われているやり方です。これは確かな計算結果を求めるために膨大な電力を消費することからよく批判されます。

Moduleは、モバイルデバイスの空いているストレージをクラウドストレージとして提供して対価を得る、PoSTT(proof of space time and transaction)というシェアリングエコノミー的なアルゴリズムを採用しています。電力を回して計算させるのではなく、実際に使われた容量に応じて利益が出るもので、資本力のない個人でを利益を挙げられることを目指し、様々なデバイスに入れてもらうことを狙っているらしいですね。

クラウドストレージとして使うときは、データ自体を暗号化した上で幾重にも分割して配信するという仕組みを取るらしく、ストレージの持ち主が中身を閲覧することができない仕組みになっています。またブロックチェーンの特性を生かし、あるデータを複数の端末に配信して、読み出せるところから読み出すことで高い可用性を実現しているそう。

個人的には、今回のTokenSkyに出展しているプロダクトで一番期待しています(`・ω・´) プレセールが2018年7月16日から開始され、実際にユーザーが触れる状態になるのが2018年12月くらいだそうです。

これはぜひプレセールに参加したい温度感。
家に転がっている古い端末を再活用する場ができそうでワクワクします。


さて、これにて参加したメモが終了となります。

色々と期待できるプロジェクトを知ることができたので、個人的にはとても身になるカンファレンスでした(`・ω・´)
上で書いた期待するプロジェクトを応援するとともに、自分でもなにかブロックチェーンを使ったプロジェクトを進めていきたいところですねー。